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June 27, 2007

マユゲ怪獣『イベリコン』

「マユゲ怪獣『イベリコン』を退治せよ!!」
その指令を聞いた我々”MI6(もう1時間延長しとったらひとり6千円は下らんやったなーMou Ichijikan enchoushitottara hitori 6sen en wa kudaranyattana)春吉支部”の隊員は即、作戦会議を開くべく町内にある秘密基地、通称「フンワリヤワラカ」に集結した。
隊長 "black kazu"は秘密裏に集められた『イベリコン』の情報書類に口をポカーンと開けて目を通していた。
そして、今日の実行部隊の指揮に私、隊員002(←よしひこは背番号2)"rebel swing"を任命し、赤いポロシャツの胸の所に二つ、指先でピンと絞り跡を付けて「ビーチク!」と呟く。
そう、今日の作戦コードは「ビーチク!」だ。

私は即座に今日の作戦を脳裏に浮かばせた。
情報書類によると相手は。

顔面の数十パーセントを占め、毛虫のように眼球上に横たわる『クイックルマユゲワイパー』で女性の膝にすり寄っては女性の母性本能をこちょこちょとくすぐり、満足するか否や「ブーブー」と泣き声を出し瞬時に豚に変身する変態怪獣。
趣味はカラオケ。人間の年齢にすると30歳を越え、生殖機能はピークを越えている。
最大の武器は、アルコール度数20度を超える胃液を逆噴射するシステム『シンクロリーバースいもゲーロシステム』によりゲロが強烈な勢いで吹き出し即座に声帯を刺激し、人間の聴覚を麻痺させるガラガラ声を放ち始める。その胃液は一度に3億人は殺傷できる能力を持ち、その異臭をほんの少し嗅ぐだけで立っていられない程のめまいを感じてしまう程。そう、立っていられなくなる、つまり生殖能力が失われるのだ。
そして人々がそのガラガラ声に聞き苦しんでいるその隙に横たわり、その横たわった体はこの世のどんな物体よりも無意味な有機物体となる。その寝かぶり状態に入ると重機並みの大型クレーンでさえ動かす事が出来なくなってしまうのだ。ちなみに、寝言で意味不明な事を発するがその影響は未だ解明されていない。・・・

なるほど。。。

コイツは手強いぜ。

よし。会社出勤を遅刻させ心理ダメージを与える作戦だ。
会社遅刻とその心理ダメージでニートにさせて、経済能力を無くした『イベリコン』はスペインの山に戻り、美味しい生ハムの原料になるのだ。

作戦としてはまず・・・。

女性部隊を送り込み、大好きなカラオケをエサに誘惑する。
そして、カラオケ店で西の大歓楽街中洲のホステスノリで飲酒ペースを上げさせていく。
『シンクロリバースいもゲーロシステム』を作動させ胃液を完全に噴出させる。
ここからが難関だ。
寝かぶりの状態に入らせない為の寝かぶり遅延作戦遂行にスピードが要される。

その為には、西の大歓楽街中洲のホステスノリで

女:「この歌知っとお???」←ボインを軽く腕に押し付けながら
男:「知っとおよ」←自信ありげに応えさせる
女」「歌ってー!!」←とっさに手を軽く握り俄然ヤル気にさせる
男:「いいよ」←頂き!!と言わんばかりな有頂天な口調で

歌の番がくると指を絡めてラブ握りをする。

これで寝かぶりを遅らせることができるのだ。


この作戦を知らず、歌い続ける『イベリコン』。気付かれないように隊員002"rebel swing"が撮影。

そこでうかうかしてはいられない。
このままこの場所に居座ってしまうと作戦は成功するがカラオケ代に経費が追いつかなくなってしまう。
国家予算の削減の影響が我々MI6にも当然の如く及んでいる。予算を上回ると夏のボーナスのカットを余儀なくされてしまうのだ。

受付から時間終了の電話が入るとすかさず隊員が電話を受け「はーい出ます!!」と応えさせる。
『イベリコン』が受けると「とりあえず1時間延長で!!』と調子良く応えてしまう可能性があるからだ。

それから「もう出ちゃうとー??」と物足りない感がある『イベリコン』のフォロー。

西の大歓楽街の中洲のホステスノリで

女:「次どっか行くぅ??」←お泊まりコースもありよ的な上目使いで
男:「じゃ、もうちょっと飲みいこうか」←いきなりホテルとは言えず次で決めてやろうと心落ち着かせクールな口調
女:「次ぎいく人ーー??」←あくまで集団行動をとる態勢ではあるが嫌みに伝わらないように男の腕にはすがっておく
女達:「行こう!!行こう!!」←みんな状況は把握している。明日は我が身なのだ

寝かぶりを回避した我々隊員は隊長の指示に従い秘密基地、通称「フンワリヤワラカ」に誘導する。

しかし、到着して間もなくドリンクセットを準備する隊長"black kazu"がいない間、私、隊員002"rebel swing"が重大なミスを犯す。

席順だ。

向かい合わせのソファセットに男女向き合いの状態に座ってしまったのだ。
つられて飲んで酔いが回ってしまった状態で
「シャッフルタイム!!」
などとコンパネタを出す余裕も無い。

隊長がしびれを切らしそうな雰囲気の中、隊員002"rebel swing"は作戦完結を目の前にして『イベリコン』共々無意味な有機物体と化す。

作戦は失敗か。

いや、完全ではないにしろこの作戦は成功だ。
記憶のある限りでは夜は明けていた。
何時であったかは定かではないにしろ、仕事に影響は及ぼしているはずだ。

隊長からの連絡は無い。
恐らく”第一次作戦「ビーチク!」は成功”との報告を本部に連絡しているのだろう。

「マユゲ怪獣『イベリコン』を退治せよ!!」

またいつか送られてくる指令に向けて、我々はまた訓練を積み重ねていく。

待ってろよ。『イベリコン』。。。

投稿者 litfie : June 27, 2007 04:21 PM

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