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September 19, 2006

trip to the island. ー 沖縄2日目/阿嘉島 

昨日の酒が抜けきれぬまま僕らはホテルを後にした。
ボチボチ歩きながら港に向かった。

途中でタクシーを拾い港に着いた。
のんびり歩いたせいもあって、結構ギリギリの時間。
チケットを買い阿嘉島行きのフェリーに乗り込んだ。

いいね。フェリーっつーのも。
潮風を受けながら二階のデッキで海上の旅を楽しむ。
少々揺れたがさほど気にはならなかった。多分浮かれていたからだろう。

島々が見えてきた。ボルテージが上がってくる。
阿嘉島は沖縄本島の西方30kmほどに点在する慶良間諸島にある。
澄んだ海中は多くのダイビング客を虜にする。
本島から高速船で30分程度で行ける島もあり、先島に比べると圧倒的にアクセスがいい。
本島なら格安のパックツアーがあってそのフリー時間を利用して足を運べるからだ。
僕らもそうやって来ている。実に身軽だ。

一時間半の船旅が終わる頃、船が減速し湾内に入っていく。
船から眺める海の透き通った青色にまず感動せずにはいられない。
「こんなに透き通った青なんだ」
シマゼン曰く「バスクリンの青いヤツやね」。
確かにそのぐらいに青い。

港に着いたらまずは宿へ。
またしても連絡先も地図も持っていない僕らは野生の感覚で宿を目指す。
さして広くもない集落でその宿に着くのはそんなに大変な事ではなかった。

「民宿 新城」
ほぼ民家って感じの佇まいに少々困惑しながらも、この瞬間から僕らはオバーの優しさに心休まっていた気がした。
この二日間でここの居心地の良さを心の底から味わう事になる。

オバーの自然体なゆるい接客を受け、少しの間テラス?!?でくつろいだら、いざ海へ!!
おおよそ2キロ近い道のりをてくてく歩いて向かった。
向かう先は阿嘉島のメインビーチ「ニシハマ」だ。

しばらく歩くとヨシキが「あっ!!!!!」と叫ぶ。
ウンコを漏らしたかと思ってみんなで心配する間もなく、「カメラ忘れた!!」と付け加えた。

一同「何やそれー!!」
でもヨシキは諦めない。取りに戻っていった。
この後取りに戻った事で僕らの倍疲れる事になろうとは思ってもいなかっただろう。

僕らは先を急ぐ。いや、急ぎはしない。スローに歩いた。

すこし上りこう配のあるところで少々疲れ気味の僕らの横を軽トラックが通り過ぎていく。
少し追い抜いたところで止まった軽トラックからおじさんが「乗りなさい」と手で合図。
シブい。

迷う事無く荷台に飛び乗り、歩くスピードの10倍いや20倍ぐらい早くビーチに到着する事が出来た。

その頃ヨシキは、追いつくはずも無い僕らに向かって走って来ていた。泳ぐ前から体力の大半を使い果たして。。。
そしてその体力消耗が彼の命に関わってくるとは本人すら想像していなかったはずだ。
若さ故に走り続けてしまったばかりに・・・。


スゲー!!!!そのときカズちゃんは雄叫びをあげた。「ヤバい!!やられるー!!」

まるで海に犯されるかのように半分裏声になって叫ぶカズちゃん。
でも僕らにもその気持ちがわかった。ホントにやられた。

迷う事無く海に飛び込む。ずーっと先まで透き通った海を縦横無尽に泳ぎ続けた。
砂浜に横になったり、貝殻を拾ったり思い思いに時を過ごした。

おくれる事数十分。ヨシキが到着。
息を切らしたヨシキは汗だくだ。
僕らが車で来た事を知ったヨシキは少々キレキャラになっていた。
「あり得ねー。。。俺追いつこうと思ってずっと走って来たっすよ!!」
僕らは同情する事も無く、手を取り海の中へ連れて行った。
ヨシキも感動していたのだろう。走った疲れも忘れて無心で泳いでいたのだろう。
そんな彼に悪夢が襲う。悪夢じゃない、現実だ。

沖に出て泳いでいる最中、足がつってパニック状態。
僕らはそれに気付く事無くキャーキャーと遊んでいた。
何とか無事に浜まで泳ぎ着いたようだが、海から上がった僕らに目を見開き訴えていた。
「死にそうだったんですよ!!!マジで!!」
「生きとるやん」
みんな鬼だ。

そしてその後僕も死にそうになる。二回も。
一度に両腕がつり、もがきながら何とか海から上がった。
ヨシキはざまあ見ろって目で「大丈夫すか??」と冷ややかに声をかけてくれた。
みんないい奴だ。

そんな間も、シマゼンとカズちゃんは人魚になっていた。人魚には似つかないごっつい顔とひげずらだが・・・。
髪が長いので、海から上がった二人の仕草はとてもセクシー。髪をしたたる滴が胸元から肌を伝って落ちていく。
ちょっときもい。

気が付けばもう夕方。泳ぎ疲れた僕らは家路についた。

そして帰り道でも、通りがかりのおじさんに乗せてもらった。
いい所だね。むさい男4人に声をかけてくれるなんてね。
疲れきった僕らはその好意に心から感謝した。
普段あんまり頭を下げない僕らでも、おじさんの車が去っていく間何度もお辞儀をした。
そのくらいありがたい好意だった。

シャワーを浴びて夕飯までの時間、島を散歩した。
明日の船の出発まで過ごすもう一つのビーチの下見に出掛けた。
今日過ごした「ニシハマ」は遠く、今日のように車に乗せていってもらえない場合、時間と体力を考えると思い切り楽しめない。
よって、反対側にある「ヒズシ」にしようとなった訳だ。
ここなら宿まで歩いても苦にならない。

ちょっと遠回りをして集落を散策。
色んな宿がある。バーも見つけた。結構面白いね、この島は。
以前、同じ慶良間諸島の渡嘉敷島に行った時にはこんな雰囲気は無かったように思う。
ホントに何も無く夜は星空を見るくらいだろうなって思っていた。
今回もその腹づもり来た訳だが、意外に楽しめそう。

しばらく歩くとビーチの入り口を見つけた。
細い林道を抜けて道を下るとそこに小さなビーチが。
これまたいいね!!
今回はカズちゃんは雄叫びはあげなかった。もう体力限界だったんだろう。

そこには、浜辺に群生する木の下に小さなバーカウンターが器用に設置された夏限定のビーチバーがあった。
いい雰囲気だが夜中は虫に刺されそうだねなんていいながらあんまり興味を示さない僕らだった。


日が沈む。水面に映るやわらかい光が、日焼けした僕らの肌を更に赤く染めていく。

宿に戻って夕飯だ。
夕飯は宿泊客全員が同時に食堂で頂く。
しかし、僕らの他数グループとの会話も無く食事が終わっていく。
何か寂しい。
僕は一人旅らしきひとりの男性としばし話をした。
何やら台風が来ているらしく、その動向次第で船便を早めるというのだ。
僕らは明日の便だからさほど問題はなさそうだが、その翌日からは欠航の可能性があるらしい。
その場にいたもうひとりの女性、美果さんも話に加わり、オバーも交えてミーティングさながら今後を検討した。
あまり危機感の無い僕は、むしろ帰りの航空便が気になり始めていた。
いっそ遅れてしまってもいいかな。本気で思っていた。

場所をテラスに移ししばしのくつろぎの時間。
話してみるとみんな明日は「ヒズシ」にいくかもしれない。
良かった。楽しい。
船便の問い合わせもあるし、明日はどうなるか分からないからね。
近いビーチで人も少ないし。
阿嘉島に住んでいた事のある美香さん曰く、
波がなければその横のビーチにも海を渡っていけるらしい。
明日も楽しみ。。。

部屋に戻り今夜の過ごし方を考える。
って思ったらシマゼンは撃沈していた。
わかるよ。僕も横になったらおしまいだ。

こうなったら、せっかく来たんだからさっきのバーに行こうってことになる。
若人二人に疲れは見えない。凄い。

そして、夕方見つけたバーへ。「バーヨネミネ」。
マスターに話を聞くと、この慶良間諸島唯一のバーらしい。浜辺のビーチバーは別にして。
民家の一部を改装して作られた店内は5人程度のカウンターと二組の小上がり。島らしいゆっくりした時間を過ごせる素敵な空間だった。
マスターは那覇に在住していたが今年から祖父のご自宅の一部を改築してバー営業を始められたのこと。
きっと、那覇でバーをされていたんだろうなとうかがえる。

座敷でのんびりしていたら偶然、いや一軒しかないバーだから必然か?同じ宿に泊まっている方が来られた。
今まで話す事がなかったがようやく会話する事が出来た。
すごいいい人たちだった。
さほど特筆する程の会話はないがとてもいい時間を過ごせたと思う。
一日の疲れがフッと消えた。

飲み足りない僕らは島唯一の居酒屋へ向かう。

「居酒屋 白鯨(はくげい)」。島の人達の憩いの場って感じだ。
僕らは泡盛を飲みこの二日間を回想しながらお笑い談義。気分が高潮して来た。

僕らが一番懸念した展開。それは・・・
飲んで帰り着き床につこうとした時シマゼンが起きてきてまた宴が始まる事。気が付くと朝みたいな。。。

正にそうなった。
閉店が近づく午前0時。僕の携帯が鳴った。
「シマゼンやん!!」。一同爆笑。
やっぱり元気になってる。4時間程度寝ていた事になるのか。

でも大丈夫。僕らもやる気だ。
少々虫の事で乗り気ではなかったが、みんなでビーチバーに出掛ける事にした。
夕方来た時に2時までの営業と聞いていたし。早速僕らはビーチに向かうくらい道路を携帯のライトを頼りに進んだ。


なんて素敵なんだ!!みんな興奮した。ちがうホッとした。波の音と星空が体を包んでいく。

浜辺のベンチに座ってのんびり過ごした。
僕とシマゼンは音楽について語り合った。
じゃれ合う店員さんと観光客の女性達の事なんてこれっぽっちも気にならなかった。
そのぐらい気持ちがいいひと時だった。
気が付けば2時。そろそろ帰ろうね。。。


帰り道、オカヤドカリに遭遇。何とも愛らしい。南の島の生き物って感じ。

充実した2日目を終え、宿に戻って速攻就寝。あっという間。

そりゃそうよ。泳いで飲んで。疲れていない訳がない!!!
朝にならないでよかったね!!

投稿者 litfie : September 19, 2006 11:52 AM

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