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October 20, 2005

海を飛ぶ夢

若くして下半身不随になり、その後30年近く寝たきりの生活を強いられてきた主人公が「尊厳死」を求め、それに関わる周囲の人々との葛藤の日々を描いた映画作品。

「尊厳死」と「自殺」との違い。その境はあるのか?
いずれ死に追いやられる難病を抱えた人、人工的に延命されている状態。
これらは、「尊厳死」という名のもと、死を選び人生の終止符を打つのは仕方が無いのかもしれない。

でも、この主人公の場合は「自殺」的な見方で捉えられかねない。

主人公の気持ちと自分を重ねて見る。
とても複雑な想いだ。
自分の愛する家族が自分の世話の為に大切な人生をなげうって世話をしてくれている姿を想像する。
とても悲しくなる。生きていくのが辛い。
逆に、世話をする家族の気持ちを重ねて見る。
決して命は絶たないで欲しい。どんな苦労でも家族の為なら惜しまない。
たとえその世話をする事で自分の人生が犠牲になろうとも、それが自分の人生として立派に成立しているはず。

とても複雑な感情が交差する。

何故か涙があふれてくる。

生きるって何だろう??自問自答を繰り返す。
そもそも生きている意味は??何の為に生きているのか??

一つだけ言える。自分の存在が愛する人の心を支え、愛する人が自分の心を支えている。
何をする事でもないのだ。

お金の為に、老後に落ち着いた生活を送る為に、何か分からないがいろんな事情があって日々働き汗を流す。時に笑い時に泣き・・・。
そこに生きている価値を見いだしていたら命がいくつあっても足りない。
「もうダメだ」「この先どうしよう」。こんな想いを抱く時ってある。

この主人公が生き続ける辛さは、実は半身不随にあるのではないのではないか??
愛する人との心の支え合いができない状況なのではないのだろうか。
いくつか、そんな事を想像させるシーンがある。
うぅ、、、深い。
そう考えると、「自殺」的な印象を受けざるを得ない。
こんな話をこれを見た人と話したいものだ。

いいんだ。これが「自殺」でも。不自由な体を考慮するだけでも決して否定できない。

僕が感じたこと。幸せは幻。生きている事自体、苦悩と困難にあふれている。
でも、生きていかなきゃ。愛する人と共に。
そこに、ほんの一握りの幸せがある。長い人生でほんの一握り。
僕はそんな幸せを噛み締めて生きていきたい。

でも、そう思える今の自分が幸せってもんだろう。
今まで生きてきて、常にこんな心境を語れていた訳じゃないし。
時にはすべてを失ったかのように落ちぶれてた時もあった訳で。

こうしていられるのは、周りの人達のお陰だってつくづく感じる今日この頃。
この映画で更にその気持ちが強く感じられた。

この映画は実話。
きっとこの主人公は天国で、浜辺を走り、海を泳いでいるのだろう。

僕はこの世で走り回る。海を泳ぐ。人とふれあう。
幸せだな。ホント。

さあ、今日はのんびりだ。この時間に誰もいない。
こんなに書き綴る時間がある。
でもいいのだ。もうすぐきっと誰かが来てくれる。
このままのんびりなら飲もう。いや、今日は早く寝よう。

投稿者 litfie : October 20, 2005 11:19 PM

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